導入事例|販売管理システム「電二郎」 |
地域密着×デジタル改革
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本事例では、秋田県を拠点とする東北電材株式会社様が販売管理システム『電二郎』を導入し、売上約2倍、残業月20時間以上削減、問い合わせ対応30%短縮、在庫回転率15%向上といった成果を実現した経緯を紹介します。導入背景、業務の変化、コンプライアンス強化、運用の工夫、企業文化の改革など、全テキストを通して詳細に記載しています。 |
企業プロフィール
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![]() 背景 秋田県を拠点に電設資材の販売を行う東北電材株式会社は、創業以来、地元に根ざした企業活動を続けています。本社のほか3つの営業所を構え、地域インフラを支える存在として、着実に積み重ねてきました。 ―― 取材の冒頭、佐々木社長は穏やかな笑顔でこう話します。 「秋田と言う土地で商いを続ける以上、この地域で一番信頼される企業でありたい。私たちの存在が、地域の人々の暮らしの安心に繋がるようにしたいのです。」 社内構成は、経験豊富なベテランからフレッシュな若手まで幅広く、落ち着いた安定感と、日々挑戦を続けるの活気の両方を兼ね備えています。「人材が偏らない事は、会社にとって大きな強みです。」と佐々木社長は語ります。 ―― 一方、佐々木毅常務は、次のように展望を語ります。 「営業所を増やす事自体が目的では有りません。お客様一件一件との関係を深め、商材の巾を広げる事が何より重要だと考えています。」 近年ではエアコン販売の割合が売上全体の約2割を占め、省エネ需要や補助金制度を追い風に、電材以外の商材にも挑戦を始めています。 |
![]() 「電二郎」導入効果~今後の展望 同社の大きな転機は、販売管理システム『電二郎』の導入でした。 それまで各営業所では、伝票や注文書の手書き管理、営業所ごとに異なるExcelフォーマット、電話やFAXによる確認作業などが日常的に行われていました。結果として同じ案件について何度もやり取りが発生し、ミスや二重発注の原因にもなっていたのです。 ―― 西村課長は、当時をこう振り返ります。 「お客様から、今この在庫有りますか?と聞かれても、まず別の営業所に電話で確認、その後に倉庫担当へ再確認、場合によっては仕入先にも連絡…。気づけば1件の返答に10分以上かかっていました。」 導入後はその流れが一変します。 電二郎の画面を開けば、在庫状況や発注履歴、納期まで一目で分かり、誰でも即答できるようになりました。 「今ではお客様の目の前で、この商品は〇〇倉庫に△個あります。最短で明後日納品可能です、と即答できます。スピード感が全く違いますね。」と西村課長。 更に、営業所間の壁もなくなりました。 以前は各営業所で在庫や顧客情報を『自分の担当分』として抱え込む傾向がありましたが、全員が同じデータを共有する事で、代わりに他所の案件をサポートする文化が生まれたのです。 ―― 佐々木毅常務も、この変化を実感しています。 「たとえば私が出張で席を外していても、別の営業所のスタッフが私の案件を引継ぎ、スムーズに対応してくれる。これは以前では考えられなかった事です。」 電二郎導入の背景には、単なる効率化だけでなく、コンプライアンス体制の強化という重要な狙いもありました。 導入前は発注書や処理記録が営業所ごとバラバラに保管されており、場合によっては『誰がいつ処理したのか』や『正式な承認を経たか』が不明確になるケースもありました。 ―― 佐々木社長はこの点を強調します。 「経営において安心して取引できる仕組みは、お客様との信頼関係の基礎です。電二郎では全ての受発注に番号が割り振られ、その番号が無ければ処理が進められません。履歴も時系列で残りますから、もし何かあってもすぐに追跡できます。」 この仕組みにより、不正や手続き漏れのリスクは大幅に低下。社員からも『安心して仕事ができる』という声が多く寄せられ、結果的に社内の緊張感と信頼感の両方が高まりました。導入効果は以下の通り数値にも表れています。
また、システムにより『見える化』されたデータは、経営判断のスピードを加速させました。どの商材が売れ筋か、どの時期に需要が集中するかが明確になり、仕入計画やキャンペーン戦略に即反映できるようになったのです。 ―― 西村課長は笑いながら、こんなエピソードも話てくれました。 「以前は、あの商品まだあったかな…?と倉庫まで見に行くこともしょっちゅうでした。今は画面を見れば一発で分かるので、私の歩数も減りましたよ(笑)」 更に、導入を機に商品コードの統一も実施。これまでは営業所ごとに似た商品でもコードや名称が異なっていましたが、全社共通の基準を設けた事で、誤発注や二重在庫が激減しました。 ―― 佐々木社長は、この変化をこう評価します。 「システムはあくまで道具です。大切なのは、それを使ってどう業務を改善するかと言う視点。全員が便利になっただけでなく、もっと良くできると考えるようになったのは大きな成果です。」 |
佐々木健社長(中央) 佐々木毅常務(右) 西村業務課長(左) |
![]() 成功のポイント 東北電材の『電二郎』導入がこれほど効果を発揮した背景には、単にシステムを導入しただけではなく、組織全体での工夫と取り組みが有りました。 1.明確なルール整備 ―― 佐々木毅常務は、きっぱりと言います。 「新しいシステムをいれても、ルールが無ければ混乱するだけです。最初の数カ月はこれは誰が入力するのか・入力は何時までに終えるのか、といった細かいところまでルールを明確化しました。」 たとえば、在庫数量の更新は入荷・出荷の都度リアルタイムで行うことを徹底。これにより、つねに正しい情報が共有され、後工程での修正作業が不要になりました。 2.推進リーダー配置 各営業所に『電二郎推進リーダー』を任命。システムに不慣れな社員の質問に即答し、操作方法を現場でサポートします。 ―― 西村課長はこう話します。 「分からない事があったら、とりあえずこの人に聞けばOKという存在がいるだけで、安心感が違います。導入初期の混乱も最小限に抑えられました。」 3.全社一丸での共有文化 以前は『自分の顧客・自分の案件』という感覚が強く、情報を共有する意識が薄かったそうです。 ―― 佐々木社長は、その意識改革の重要性を強調します。 「営業所の垣根を超えてお客様をサポートできる事が会社全体の価値を高める事になる。システムはそのための共通の土台なんです。」 実際、今では他営業所の顧客案件をサポートするケースが増え、結果として顧客満足度も向上しました。 4.LINE WORKS連携 電二郎の導入と並行して、業務チャットツール「LINE WORKS」も活用。受発注の連絡や写真・図面の共有をスムーズに行えるようになりました。電二郎の対象となる見積番号や伝票番号をLINE WORKSで伝えることで、正確な情報を共有しています。 ―― 西村課長は実感を込めて語ります。 「たとえば現場で急に型番の確認が必要になった時でも、スマホで写真を撮ってLINE WORKSに送れば、事務所で即座に検索・回答できます。電話より速くて、記録も残ります。」 5.定期的な改善ミーティング 電二郎導入後も、月1回の全社会議で運用状況を共有し、改善点を洗い出しています。 ―― 佐々木毅常務は、こう付け加えます。 「最初から完璧な運用なんてできません。小さな改善を積み重ねていく事が大切です。むしろ今の方が、導入直後より使いやすくなっています。」 6.経営層の率先垂範 ―― 佐々木社長は言います。 「社長はシステムを使えない、では話になりませんからね。私自身、毎日ログインして受注や在庫の状況を確認しています。経営層が本気で使っている姿を見せる事が、社員のモチベーションにもつながります。」 |
まとめ 地域の課題やお客様の要望に柔軟に応えるために――。 東北電材は、人とシステムの両輪で成長を続けています。 電二郎の導入は、単なる業務効率化の施策にとどまらず、企業文化の変革をもたらしました。 その挑戦は、これからも続いていきます。 |
パティオシステムズ担当者より 同じ東北電設資材卸業協同組合の電二郎ユーザー様視察から東北電材様とお付き合いをさせて頂きました。導入準備は少なからず業務負荷がかかりますが、当社サポートを信じて進めて頂いたことに感謝しています。 電二郎運用を常にブラッシュアップし会社業務改善を進めて頂いており、弊社も大変参考になる運用となっています。今後も新たなソリューション提案を心掛け、継続した企業発展の一助となるよう努めて参ります。 導入担当者:本社営業部 村田 |
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